20060409:

 何事もそうかも知れないが,統計の勉強も恋愛みたいなものである。気にならないとその存在がさっぱり分からないが,気になり始めるとのめり込んだりもする。もうちょっと具体的に例えると,表計算ソフトのエクセルを学ぶ必要性を感じるか感じないかというのに似ているだろうか。
 私も恋愛の極意ばかり見聞きして,彼女いない暦が続いているような人間だ(って例え話だよ!もちろん…)。そろそろお仕事で統計を使う機会が訪れるようなので,極意本を取り出したり探したりといったところだ。
 オーム社のマンガでわかるシリーズは侮れない。萌え系が苦手な人たちも我慢して読めば,入門としてなかなか得られるものが大きいと思う。SPSSの関連本は,東京図書がたくさん出している。じっくり選んで,自分の好みに合わせてセレクトした方がいい。
 この前,セミナーの懇親会で「最近は共分散構造分析が流行っている」と小耳に挟んだので,それに関する書物を探してみた。もっと堅いのもあったが,入りやすいものをピックアップ。まだ私も勉強中だ。

 ところで,一般の人たちは「統計」と聞くと,ある一つの目的や方法に基づくものだとイメージしがちだが,統計という分野には記述統計とか推測統計とか,したいことによって分化した世界が広がる。つまり少なくとも,分析をして傾向や原因を突き止めたいという目的と,分析をもとに結果を推測したいという目的は,全く異なる要求だし,そのために使う統計解析手法もそれぞれ違うということだ。
 ところが統計の教科書は,様々な統計解析手法を怒濤のように並べて紹介するので,なにやら難解な世界が展開して,これすべて理解しないと統計できないと勘違いさせやすい。かといって,統計の教科書を作るのは大変なバランス感覚が必要みたいなので,これもまた自分と相性のよい教科書を探しに探して出会うしかなさそうである。ここにあげた以外にも統計に関する本はたくさんあるので。

 ちなみに統計には数式がつきもの。これが大きなハードルになっているという人も多い。数式が表そうとする考え方や理屈が理解できるようであれば,数式自体は無視してもいいと思う。ただ,その考え方や理屈を示すのにもっとも適したものが数式だから,これは悩ましい通過点。とりあえず次の本で勉強してみてもいいかな。


以上